KM09
FINCH ARTS
(京都)
上前智祐は1920年京都に生まれ、具体美術協会の創設期から参加し、重厚な油彩による絵画作品で注目を集めました。解散後は、絵の具の物質性と身体の動きへの関心を深め、1970年代以降には布と糸を用いた“縫い”の作品へと展開していきます。
本展では、上前のこうした姿勢を継ぐ画家・神馬啓佑、西村有未、そして戦後関西美術の中心的存在である彫刻家・福岡道雄とともに、“手の仕事”を紹介いたします。描くことや彫ることは、身体を通して世界と向き合う行為であり、静かな祈りにも似た所作でもあります。世代や技法を越えて交差する4名の表現が、現在における「つくること」の意味をあらためて問いかけます。
Gallery Information
FINCH ARTSは2016年に設立されたコマーシャルギャラリー。京都を拠点に現代美術作品の販売、展覧会の企画、アーティストのマネジメントを行う。所属作家は水谷昌人、飯田美穂、谷本真理、西太志、長谷川由貴など。取り扱いに福岡道雄、上前智祐など。アートを通じて生の豊かさを提供し、文化活動を継続的に支えるインフラストラクチャとして機能することを目指しています。
