KM10
Ulterior Gallery
(ニューヨーク)
Ulterior Galleryは、京都を拠点とする国谷隆志とニューヨークを拠点とするキャリー・ヤマオカによる作品が対話する2人展をArt Collaboration Kyotoにて展開します。両アーティストの作品は絵画と彫刻の中間領域に位置し、また両者とも光——その投影、屈折、遮蔽——を素材として用いています。
国谷の作品におけるファウンド・オブジェクトを用いたステンドグラス、あるいはヤマオカの作品のマテリアルである反射性ポリエステルフィルムとウレタン樹脂といった素材は、空間に置かれた作品がもたらす発見の余地を生み出します。垂直と水平の空間で出会うこれらの作品は、それぞれが生み出す物体の知覚される次元性を共に謳歌しているかのようです。異なる世代と背景を持つ両アーティストは、アメリカン・ミニマリズムと日本の美意識の対話に新たな視点をもたらし、日米間のカルチャー・インタラクションを浮き彫りにします。
国谷は1974年、日本の京都に生まれ、1997年に滋賀県の成安増系大学を卒業。ニューヨークのシャーリー・フィターマン・アートセンター、兵庫県立美術館、京都芸術センター、水戸芸術館、名古屋芸術大学アート&デザインセンターなど、国内外の様々な芸術機関で作品発表を続けています。
ヤマオカは1957年、ニューヨーク州グレンコーブで日系アメリカ人三世として生まれ、ヘンリー美術館、ICAフィラデルフィア、MoMA/PS1、パレ・ド・トーキョー、ポンピドゥー・センター、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館、MASS MoCAなど、名だたる美術館で展示を続けてきた中、2025年12月に森美術館で開幕の「Roppongi Crossing 2025」にも参加いたします。
Gallery Information
Ulterior Gallery(アルテリア・ギャラリー)は、ニューヨーク・ソーホーのキャナル通りとブロードウェイの交差点近くにある、ランドマーク・ビルディングとして指定された建物の最上階にあります。2016年に東京出身の田邉多佳子によって設立され、彼女の日本人としての感性と、アメリカで培った多様な経験に基づいた、ユニークなギャラリープログラムを展開しています。
その名が示すように、Ulteriorは国境や境界を越えた本質的な”in-betweenness”(二つのものの間にある、または二つの状況や時間の中間を指す)を探求するアートとアーティストに焦点を当てています。この理念に依り、Ulteriorは、これまでにも異なる世代の日本人もしくは日系ディアスポラ・アーティストだけでなく、ジャンルやカテゴリーを超えるような形で活動する多様性ある国際的アーティストを紹介してきました。現在もNY にて活動するギャラリーとして、継続的にその取り組みを続けています。
所属作家:マリアム・アミリアニ、ジョージ・ボルスター、キャメル・コレクティヴ、セリア・エバリー、ダグラス・ゴールドバーグ、井原康雄、シラス・イノウエ、セレナ・キンボール、久保寛子、國谷隆志、ジェン・マッザ、マーガレット・ミーハン、田中和美、メイミー・ティンクラー、サラ・トルトラ、蔦谷楽、キャリー・ヤマオカ、ヨシダミノル
