12:00−13:30
文化の地層を掘り起こす
Supported by JINTEC Corporation
- 登壇者:ジャスティン・ジェスティ、山口洋三、山本浩貴、吉竹美香
ジンテック協賛のもとACK会場内で開催される九州派展は、戦後の日本における文化史の中でこれまであまり注目されてこなかった芸術運動にスポットライトを当て、日本美術史を別の角度から捉え直すものです。こうした歴史や文化の再発見は単なる過去の再解釈にとどまらず、未来の文化を形作る上で重要な行為であるといえます。このトークでは、九州派展キュレーターである山口洋三氏に加え、日本のアバンギャルドについての研究者であるジャスティン・ジェスティ氏、米国を拠点にインディペンデント・キュレーターとして活躍する吉竹美香氏、文化研究者である山本浩貴氏を迎え、降り積もった時間の地層を掘り起こすように、歴史や文化を再解釈し、新たな価値を再発見することについてお話を伺います。
登壇者:
ジャスティン・ジェスティ(ワシントン大学アジア言語文学学科准教授)
山口洋三(インディペンデント・キュレーター)
山本浩貴(文化研究者)
吉竹美香(インディペンデント・キュレーター)
登壇者プロフィール
- ジャスティン・ジェスティ
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ワシントン大学アジア言語文学学科准教授。戦後日本文化史、特に社会運動と表現活動の関係を研究している。2018年に著書『Art and Engagement in Early Postwar Japan』がコーネル大学出版会から出版され、2019年にAssociation for the Study of Arts of the Present学会のASAP賞を受賞した。2025年に『戦後初期日本のアートとエンゲージメント』として和訳されました。現在、現代日本の社会関与の芸術を研究しており、2017年に『FIELD: A Journal of Socially Engaged Art Criticism』、 の誌上で春・秋号をかけて「Japan’s Social Turn (日本の社会転回)」という特集を編集した。他に社会的記録映画や1940年代のリアリズム論争や写真家濱谷浩の60年安保の記録などについて論文を書いている。各論文はウェブサイトでアクセスできます。
ウェブサイト:http://washington.academia.edu/JustinJesty -
- 山本浩貴
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文化研究者。実践女子大学文学部美学美術史学科准教授。1986年千葉県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、ロンドン芸術大学で修士号・博士号取得。著書に『現代美術史 欧米、日本、トランスナショナル』(中央公論新社、2019年)、『レイシズムを考える』(共著、共和国、2021年)、『ポスト人新世の芸術』(美術出版社、2022年)、『この国(近代日本の芸術)「日本美術史」を脱帝国主義化する』(小田原のどかとの共編著、月曜社、2023年)『12ヶ月で学ぶ現代アート』(美術出版社、2025年)など。
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- 吉竹美香
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ハーシュホーン美術館と彫刻庭園(ワシントンD.C.)元キュレーター(2011–2018年)。カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校(UCLA)より博士号取得。「太陽へのレクイエム:もの派の芸術」(Blum & Poe、ロサンゼルス、2012年)を企画し、国際美術評論家連盟アメリカ支部(AICA-USA)より受賞。主な展覧会に「パレルゴン:1980-90年代日本美術」(Blum & Poe、ロサンゼルス、2019年)、草間彌生回顧展「YAYOI KUSAMA:1945–NOW」(M+、香港、2022年、ドリュン・チョンとの共同企画)、「息(る):気候変動と社会正義(Breath(e): Towards Climate and Social Justice)」(ハマー美術館、ロサンゼルス、2024年、グレン海乃との共同企画)がある。また、「東京1955-1970:新しい前衛」(ニューヨーク近代美術館、2012年)のカタログなどに寄稿。
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配信URL
https://www.youtube.com/@artcollaborationkyoto4277 -