15:00−16:30
アーサー・ジャファ アーティスト・トーク
― 陰翳礼讃:再解釈の美学
- 登壇者:アーサー・ジャファ、黒川光晴 | モデレーター:山下有佳子
このトークでは、近年はヴェネチアのプラダ財団やニューヨークのNEW MUSEUMなど国際的な舞台で発表を重ねているアメリカ人アーティストのアーサー・ジャファ氏と、室町時代後期から続く和菓子舗・虎屋の黒川光晴氏をお迎えします。
ジャファ氏は、映画や報道写真、アニメーションなどの多様なイメージを意味を超えて扱う作品を制作してきた一方、黒川氏は老舗としての伝統を守りながら、グローバルな展開や現代的なアプローチで日本の伝統を翻訳し、伝えてきました。
本トークでは、アーサー・ジャファ氏の作品やテキストの中で参照される谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』などに代表される「影の美学」を糸口に、映像や音楽を横断しながらブラックカルチャーの複層的な歴史を問う彼の創作の軌跡に迫ります。また日本文化に息づく陰影の思想や、文脈を超えてイメージを並置する独自の編集手法について掘り下げることで、日本的な美学とグローバルな表現の交差点から、芸術文化の未来を紐解きます。
登壇者:
アーサー・ジャファ(アーティスト/映画監督)
黒川光晴(株式会社虎屋 代表取締役社長)
モデレーター:
山下有佳子(アートプロデューサー/YMKY Inc. CEO)
登壇者プロフィール
- アーサー・ジャファ
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1980年代からアーティスト/映像作家として膨大な映像やイメージを収集を行う。アメリカをはじめとする社会における黒人の暮らしや文化を映し出し、称える作品の源となるそれらのイメージの中から選び出した素材をもとに、映像だけでなく、写真、絵画、彫刻などさまざまな作品を制作する。
建築と映画制作を学んでおり、映像や大規模なインスタレーションを通して、空間そのものをドラマチックに構成することに長ける。ソーシャルメディアの動画、テレビの低画質映像、有名人のインタビュー、警察との衝突を記録した映像、アニメーション、ビデオゲームなど、さまざまな場所から集めた映像の断片を組み合わせ、それらをぶつけ合わせることで、新たな意味や感覚を生み出している。
黒人文化にまつわる象徴や暴力、美学を取り上げるとともに、アフリカ系アメリカ人の音楽が持つ力や、西洋映画における「白人のまなざし(white gaze)」についても考察している。異なる映像や音楽を大胆に組み合わせることで、実際に起きた出来事や歴史をより強く感じさせ、見る人に、その現実を目撃し、共感し、そして正面から向き合うことを促す。
- 黒川光晴
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株式会社虎屋代表取締役社長。2008年に米国のバブソン大学を卒業後、虎屋に入社。パリ店での勤務を経て、2011年から2012年にかけて他社での研修として商社に在籍し、海外勤務に従事。虎屋への復帰後、2018年に副社長に就任。赤坂店の改修や、ミシュラン3つ星シェフの小林圭氏とのコラボレーションにより展開する「Maison KEI」のオープンなどのプロジェクトを主導し、2020年6月に現職に就任した。
ウェブサイト:https://www.toraya-group.co.jp/ -
- 山下有佳子
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1988年、京都で茶道具商を営む家庭に生まれる。慶應義塾大学卒業後、ロンドンのサザビーズ・インスティチュート・オブ・アートにてアート・ビジネス修士課程を修了。
サザビーズジャパンで現代美術を担当したのち、2017年にGINZA SIX内のギャラリー「THE CLUB」のマネージングディレクターに就任。2022年より4年間、「Art Collaboration Kyoto」のフェアディレクターを務め、2026年からはChairperson of the ACK Ambassadorsに就任。
現在は、国内外のアートプロジェクトや文化戦略を手がけるYMKY Inc.を設立。2022年より京都市成長戦略推進アドバイザー(アート市場活性化担当)を務めるほか、一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパンのArtistic & Cultural Strategy Consultantとしても活動している。